施術えらび 08

高周波RFは、何を確認する?

RFたるみ治療は、機種名を覚えるだけでは足りません。 その機器が国内でどう扱われているのか、何ショット照射するのか、ハイフと何が違うのかで、見積もりも納得感も変わります。 当ラボが大手6院の取り扱いRF機器を調べた範囲では、国内承認を確認できた機種は1つもありませんでした。名前より先に確認したいことを、ここで整理します。

高周波(RF)たるみ治療の選び方のイメージイラスト
施術えらび 08 美容医療ラボ編集部 初出 2026.06 最終更新 — 2026-06-17

01RFはどう効くとされるか——HIFUとの違い

RF(高周波)たるみ治療は、高周波の電気を肌に流し、その熱で肌の奥の層(真皮〜皮下脂肪)を温める施術です。熱でハリのもと(コラーゲン)を引き締め、新しく作らせることで、たるみにはたらきかけるとされています。シミの色素(メラニン)や血の色(ヘモグロビン)に左右されずに熱が出るため、肌の色を問わず使えるとされているのも特徴です。

よく比べられるハイフ(HIFU)との一番の違いは「どの深さに、どんな形で熱を届けるか」です。RFは肌の奥(真皮〜皮下脂肪)を面で広く温めるのに対し、ハイフは超音波を一点に集めて、もっと深い層(顔を支える膜=SMAS筋膜)などを点で固めるイメージです。向いている悩みも違い、深い膜(SMAS)から引き上げたいならハイフ、肌の奥全体のハリ・引き締めならRFが選ばれやすいとされています。

ただし効果の出方や持続には個人差が大きいもの。たるみの原因(骨格・脂肪・肌質の変化)によって向く施術は変わるので、「どちらが自分に合うか」は医師の診察で確かめたいところです。ハイフについては ハイフは何ショット必要?「全顔◯円」の範囲とショット数の読み方 を、たるみ治療全体については たるみ・シワ治療はどれを選ぶ? も参照してみてください。

RFとHIFUはアプローチする層が違う——どちらが向くかは診察で確認が必要。

FIG. 01 — RF と HIFU の作用層の違い(概念断面図)

RF(高周波) HIFU(超音波) 表皮 真皮 皮下脂肪 SMAS筋膜 温度管理で保護 面で温める ◎ 面で温める ◎ 拡散的に届く 通過するだけ 通過するだけ 通過するだけ 深部を点で凝固 ◎◎ コラーゲン収縮・新生: 真皮〜皮下脂肪層を広く温熱(RF) 線維性組織リモデリング: SMAS筋膜層の特定点に超音波集束(HIFU)
図1RFは面で温める / HIFUは深部の点を凝固させる(概念図)

02主要機種の承認状況の地図

当ラボが大手6院(湘南美容クリニック・品川美容外科・TCB東京中央美容外科・東京美容外科・聖心美容クリニック・城本クリニック)の公式サイトで、取り扱うRF機器とその承認の状況を調べた範囲では、国内で承認されたRFたるみ機器はゼロだった(2026年6月時点)。

RF機器でいちばん名前が知られている米国製のRF機器(サーマクール)について、厚生労働省は2017年に使用上の注意喚起を出しています。その中で、サーマクールは「国内では承認されていない医療機器」として扱われています。当ラボの調査でも、サーマクールを扱う院はいずれも「医師の判断のもとで個人輸入している」と案内していました。

これはハイフとの最大の違いです。ハイフには国内承認を受けている機種が存在するのに対し、RF系のたるみ機器は大手6院の調査範囲では国内承認を確認できませんでした。

未承認だからといって、すぐに危険というわけではありません。海外の承認(米国FDA・韓国MFDSなど)を受けた機器も多く、医師が個人輸入して使うことは薬機法のうえで認められています。ただし知っておきたいのは、未承認の機器で健康被害が起きたとき、国の公的な救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象にはならない点です。承認状況の読み方や確認のしかたは 韓国製はなぜ安い?承認製剤と未承認製剤の違いの調べ方 の整理も参照してみてください。

「機種名を知っている」と「承認状況を知っている」は別のこと。

FIG. 02 — RF vs HIFU 承認状況の対比(2026年6月・当ラボ大手6院調査)

HIFU(超音波リフト) RF(高周波)たるみ治療 国内薬事承認状況 国内承認機種あり 国内薬事承認状況 承認確認ゼロ 国内承認を受けた機種が 存在(PMDAで確認可) 最も有名な米国製機種は 厚労省2017年文書で未承認と明示 未承認でも海外承認(FDA等)取得例あり 調査6院のRF機器は いずれも個人輸入で運用 ※当ラボ大手6院の公式サイト調査(2026年6月)範囲。PMDA網羅調査ではない。最新情報はPMDA・各院で確認。
図2RF系たるみ機器は当ラボ調査範囲で国内承認確認ゼロ(2026年6月)

03「ショット数」課金の読み方

RF系の施術は「ショット数」と「範囲」の組み合わせで価格が決まる構造が多めです。300ショット・400ショット・600ショット・900ショットという段階制のメニューが一般的で、同じ機種・同じ範囲でも選ぶショット数が違えば施術内容は別物になります。

当ラボの調査では、同じ機種・同じ条件(600ショット相当)を比べても院によって大きな価格差がありました。また、同じ機種の旧型と新型で価格に約1.8倍の開きがある例も確認しています。「機種名」だけを聞いても、どの世代の機器でどのショット数を照射するかを揃えなければ、価格の横並び比較は成立しません。

機種名×価格の組み合わせは本記事では記載しませんが、当ラボ調査では大手6院のRF系メニューは公式表示で2万円弱から72万円まであります。方式・範囲・ショット数が違うため、この幅をそのまま横並びにすることはできません。カウンセリングでは必ず「何ショット照射するか」「どの世代の機器か」を確認してみてください。

「機種名」だけ合わせても量が違えば価格比較にならない。

FIG. 03 — ショット数 × 範囲 × 世代の価格構造

3変数が揃って初めて価格の横並び比較が成立する ショット数 300 / 400 / 600 / 900 量が倍なら費用も変わる → 何ショットか確認 × 照射範囲 全顔 / 頬 / あご下 院ごとに定義が異なる → どこまでか確認 × 機器の世代 旧型・新型で価格差あり 院ごとに保有世代が異なる → 何世代の機器か確認 3変数を揃えないと「RF施術◯円」は比較できない ※ 機種名だけ合わせても量・範囲・世代が異なれば別物の施術になる。カウンセリングで3点セットを書面で確認してください。
図3ショット数 × 範囲 × 世代——3変数を揃えないと比較できない

04大手6院の取り扱い実態

当ラボが調査した大手6院の公式サイトを確認したところ、最も知名度の高い米国製モノポーラRF機器(サーマクール)を公式料金ページに掲載していたのは6院中3院のみでした。残りの3院はサーマクールの掲載がなく、ハイフ・糸リフト・別カテゴリのRF機器(グリッド式RF・韓国製モノポーラRF等)に主軸を置いていました。

「どこでも受けられる定番メニュー」ではなく、院ごとに機器戦略が大きく異なります。サーマクールを掲載していない院では別のRF系機器(いずれも国内承認が確認できなかったもの)が提案される場合があります。

また、同じ機種を扱う院でも価格の差は大きく、院の経営戦略・機器の世代・ショット数の設定によって同一条件での比較が難しい場合があります。

RF施術は「どこでも同じ内容で受けられる」わけではない。院ごとの機器構成を確認するのが第一歩。

FIG. 04 — 大手6院のRF取り扱い実態(2026年6月・当ラボ調査)

調査範囲の6院 サーマクール 公式掲載 掲載なし時の主軸 (残り3院) 個人輸入の 表記 湘南美容クリニック 品川美容外科 TCB東京中央美容外科 東京美容外科 聖心美容クリニック 城本クリニック 院別の掲載有無は 本調査で非開示 院別の対応付けは 本調査で非開示 院別の表記は 本調査で非開示 6院中3院 のみ掲載 ハイフ・糸リフト・別RF (グリッド式RF・韓国製モノポーラRF等) 扱う院はいずれも 「個人輸入」と案内 調査範囲のRFたるみ機器は国内承認確認ゼロ ※当ラボ大手6院の公式サイト調査(2026年6月)範囲。院別の取り扱い内訳は非開示。最新は各院・PMDAで確認。
図4サーマクール掲載は6院中3院のみ・残り3院は別系統に主軸(当ラボ調査)

05カウンセリングでそのまま使える確認リスト

そのままコピーして使ってください。

01

「使用する機種の名前と、国内薬事承認を受けているかどうかを教えてください」

— 承認状況は施術の同意判断に必要な基本情報。答えられない・曖昧な回答の院は持ち帰って検討する

02

「未承認の場合、①未承認である旨・②入手経路・③国内同等品の有無・④海外承認情報——の4点を書面でもらえますか?」

— 医師が未承認機器を使用する際には、インフォームドコンセント(説明と同意)の提供が求められる。書面での提示を求めることができる

03

「ショット数と照射範囲(どこからどこまで)を教えてください。書面に記載してもらえますか?」

— 同じ「全顔」でも含まれる部位とショット数で施術内容が大きく変わる。見積書への記載を求めてよい

04

「施術するのは医師ですか、看護師ですか?」

— RF施術は医療行為。施術者の資格・経験を事前に確認する

05

「何回・どのくらいの頻度で受ける想定ですか?(トータル費用の見込みも教えてください)」

— 1回で終わる場合と、維持のために複数回受ける場合では総額が大きく変わる。初回だけでなく継続前提の費用感を確認する

06

「効果が感じられなかった場合、どのような方針になりますか?」

— 追加照射の費用・返金・別施術への切り替えがどうなるかを先に聞く

FIG. 05 — RFカウンセリング確認リスト

RFは機種・範囲・総額を分けて聞く 01-02 承認状況 機種名と国内承認 未承認の4点書面 曖昧なら持ち帰る 03-04 施術の中身 ショット数と範囲 医師か看護師か 見積書に記載依頼 05-06 続け方と方針 回数・頻度・総額 効果がない場合 追加照射や返金方針 承認状況・施術内容・継続費用を同じ書面へ
図5確認リスト6項目を、承認状況・施術内容・継続費用の3領域に分ける

よくある質問

サーマクールは国内で承認されていますか?

厚生労働省は2017年に、サーマクールのトリートメント・チップについて使用上の注意喚起を出しています。その中で、サーマクールを国内では承認されていない医療機器として扱っています。当ラボが調べた大手6院でも、サーマクールを扱う院はいずれも「医師の判断のもとで個人輸入している」と案内しており、国内では承認を受けていない機器として使われているとみられます。最新の承認状況は、PMDAの医療機器データベースか各院に直接お確かめください。

RFとハイフはどちらが自分に向いていますか?

一般的には「たるみの原因がどの深さにあるか」で使い分けるとされています。顔を支える深い膜(SMAS)にはたらきかけたいならハイフ、肌の奥(真皮〜皮下脂肪)を面で温めてハリのもと(コラーゲン)を増やしたいならRFが選ばれやすいとされます。ただし効果の出方や持続には個人差が大きく、どちらが向くかは肌の状態・たるみの種類・どうなりたいかを医師が診て判断します。「ハイフとRFは一緒にできるか」も含め、自分のたるみに引きつけて医師に聞いてください。

未承認機器での施術は受けないほうがいいですか?

「未承認=すぐ危険」ではありません。国内では未承認でも、海外(米国FDA・韓国MFDSなど)で承認済みの機器は多く、医師が個人輸入して使うことは薬機法(医薬品医療機器等法)でも認められています。ただし、未承認の機器を使った施術では、万一の健康被害が起きても国の公的な救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象にならない点は知っておいてください。詳しくは「韓国製はなぜ安い?承認製剤と未承認製剤の違いの調べ方」(/guide/kankokusei-seizai/)も参照してください。

エステのRFと医療機関のRFは何が違いますか?

医療機関のRFは医師または看護師が施術する医療行為であり、より高い出力でより深い層へのアプローチが可能とされています。エステで取り扱えるRF機器は医療機関向けとは出力帯が異なり、同等の効果は期待しにくいとされています。また、万一の有害事象(熱傷・神経障害など)が生じた場合の対応体制・補償も、医療機関とエステでは大きく異なります。出力も、トラブル時の対応体制も違います。受けるなら医療機関とエステの差を踏まえて選んでください。

※機種の承認状況は2026年6月時点の当ラボ調査・各院公式サイト・厚生労働省公表資料に基づく。特定機種・クリニックの推奨または非推奨ではない。最新の承認状況はPMDA医療機器データベース・各院のカウンセリングで確認してください。効果・持続期間・ダウンタイムには個人差があります。「〜とされる」「〜の目安」という表現は一般的な傾向の整理であり、個人に対する医療アドバイスではありません。

機種名と承認、聞く準備はできた?

機種名・世代・承認状況。カウンセリング前の確認リストで、聞くことを先に決められます。

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